名前: なまこ壁
読み: なまこかべ
「なまこ壁」とは「なまこ目地瓦張り」のことをいいます。防火、暴風、防鼠、装飾を目的として壁や腰、小庇周りの補強に使われてきました。

普通は腰の部分(通称袴という)だけに瓦を張るのですが、考古館東側のなまこ壁は軒下まであります。奥の方のなまこ壁は昭和32年(1957)の増築の時のもので、この方法の張り瓦も江戸時代から行われていたようです。

民藝館の倉や大原家の倉の一部も同様で「引っこみ目地」といいます。「一文字目地」には倉の端の部分に見られる縦目地が一直線に通っている「芋張り」と、縦目地を段違いにした「馬乗り張り」があり、ともに横目地が水平に通っています。また45度傾けた「四半張り」という張り瓦があり、いずれも装飾性を考えたものです。瓦の中央に穴を空け、竹針や犬針で壁に差し込み、その頭を塗りかぶせるものもあります。
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